オランダの世界遺産|干拓地に見るオランダの歴史

オランダといえば、世界的に見て美しいチューリップ畑や何百種類もあるチーズでおなじみの国。

麗らかな運河に囲まれていることでもおなじみの国ですが、何といってもオランダを語る上では欠かせないのはチーズの街・ゴーダで作られる世界的に有名なゴーダチーズかもしれません。

このゴーダチーズやエダムチーズなどのチーズの原産国としてのオランダを知らない人は、まずいないのではないでしょうか。

また、風車のある風景とチューリップ畑が広がるオランダでは、風車の動力を利用して作られるピーナッツオイルやホワイトアスパラなどが名産品となっており、アムステルダムやマーストリヒトなどの観光地も広く知られています。

オランダのことをほとんど知らない方は、オランダと言われてもチューリップのことくらいしか頭に浮かばないかもしれませんが、決してそれだけの国ではないのです。

ドイツやベルギーとの国境を持ち、様々なカルチャーを展開しているオランダには、上記のような観光名所の他に、様々な世界遺産を保有しています。

たとえば、オランダで初めて造られた干拓地(浅瀬などを埋めて陸に仕立てた土地)である「ベームスター干拓地」や、全長135キロメートルに及ぶ長さの堤防「アムステルダムの防塞線」。

さらには、世界最大規模の設備を備えた蒸気式抑水場「Ir.D.F.ヴァウダヘマール」や「オランダ領アンティルのヴィレムスタットにある歴史地区、中心市街、港」など、珍しい種類の世界遺産が数多く保存されています。

これだけの世界遺産がオランダという国土の中にあるだけでも驚嘆に値するのですが、オランダの場合は世界遺産の「使い方」も非常に斬新です。

前述の世界遺産「ベームスター干拓地」のある土地などは、泥まみれになりながら優勝を目指すレースが開催されていたりしますし、「アムステルダムの防衛線」のような世界遺産は、わざわざ自転車を使って観光するツアーが開かれていたりします。

上記のように世界遺産が何かと風変わりな使い方をされているのですが、こういった自由で豊かな発想は、思ったことを何でも口に出してしまうオランダ人の気質そのものが世界遺産にも現れているのかもしれません。

ちなみにここまでの文を読んで、「オランダの話題になるとよく防衛線の話が出てくるけど、そもそもアムステルダムの防衛線って何?」と疑問を抱かれた方もいらっしゃるかと思われます。

そもそも「防衛線」とは何かというと、文字通りの説明ですが、軍事的に使われている防衛手段のラインのことを指しています。

アムステルダムの防衛線というのは水を使った防衛手段であり、水を巧みに利用して防衛の為の「砦」を形成しているのです。

この場所は国民なら誰もが知っている世界遺産の一つであり、休日になると多くの人が観光に訪れます。

この防衛線のことを知ると「水なんかで軍事防衛できるの?それに軍事的なスポットなんて観光しても面白くなさそう」なんて感じる人も少なからずいるかと思われますが、このスポットは「敵にやられるくらいなら、戦になる前に街を水で沈めてしまおう!」という信じられないような発想の元に作られているので、名前の印象以上にスケールが大きく、世界遺産なのに迫力満点です。

「歩いて渡るには水深が深すぎて渡ることが出来ず、だからといって船で渡ろうとすると、水深が浅すぎて渡ることができない」といった素晴らしい防衛線になっているので、軍事的なことに関心のない人でもきっと、興味深く世界遺産を見学することができる筈です。

また、オランダは個性的な建築が多いことでもかなり話題になってるスポットでもあり、一部では「神様にも、オランダにあるような建物は作れないのではないか」とまで評されています。

まるでUFOのような形をした「ボウリングボールビル」のようなビルディングや、平衡感覚が失われるほど多角的に作られた家屋「キューブハウス」など様々な建築物があるので、変わった建物や世界遺産に興味のある方はそういったものも一緒に訪ねてみましょう。